スマホがウイルスに感染したら?症状や対策を解説
スマホがウイルスに感染すると、動作が重くなる、個人情報が漏えいするなどさまざまなトラブルにつながるので、早めの対処が必要です。そこで今回はウイルスに感染したときの具体的な症状や対処法について解説します。感染防止のための事前対策もご紹介するので、早急に問題を解決したい人はもちろん、ウイルス感染を予防したい人もぜひ最後までご覧ください。
目次
スマホがウイルスに感染したときに起こる症状
バッテリーの減るペースが早くなった、データ使用量が異常に増えたなど、スマホの動きに違和感を覚えたら、もしかするとスマホがウイルスに感染しているサインかもしれません。
スマホがウイルス感染した際の症状について5つのポイントでご紹介します。
バッテリーの消費が激しくなる
ウイルスは直接的にスマホのバッテリーの消費を早くするわけではありません。しかし、ウイルスがバックグラウンドで不正な処理を行うことで、スマホのバッテリーの消費が早くなることがあります。
ただし、バッテリーの消費が激しくなるのには、ウイルス感染以外の原因も考えられます。そもそも同じ端末を長く使っていてバッテリーの寿命が近い、複数のアプリを同時に使用しているなど、他の原因の可能性はないかも検討してみましょう。
バッテリーの消費が激しくなる原因については以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ、あわせてご覧ください。
データ使用量が異常に増える
スマホがウイルスに感染すると、バックグラウンドで複数のアプリやプログラムが外部のサーバーと不正なやりとりを行うことで、バッテリー消費と同じようにデータ使用量が不自然に増えることがあります。
明らかに使用していない量のデータ通信量が消費されている場合は、ウイルスの感染を疑いましょう。
動作が重くなる・発熱する
スマホが操作通りに動かず、動作が重くなる、それにより発熱するといった症状が現れたらウイルスの感染を疑いましょう。動作が重くなるのは、ウイルスにより、複数のアプリやプログラムがバックグラウンドで不正に起動し、スマホの頭脳であるCPUに負荷をかけていることが原因です。この負荷により、放熱がCPUの稼働により発生する熱量に追い付かなくなり、スマホが発熱してしまいます。
ただし、バッテリーの消費と同様、スマホが重くなったり熱くなったりするのは、ウイルスへの感染だけが原因とは限りません。バッテリーの寿命や充電しながらの使用など、他の理由も検討したうえで、ウイルス感染が濃厚となれば対応が必要です。
スマホが発熱した場合の原因とその対処法は以下の記事でも解説しています。ぜひ参考にご覧ください。
見覚えのないアプリがインストールされている
スマホ内にインストールした覚えのないアプリやファイルがある場合は、ウイルス感染を疑う必要があります。ただし、ログイン情報を共有している別端末や家族の端末でインストールしている可能性もあるのでまずは確認してみましょう。
誰もインストールしておらず、同時にバッテリー消費やデータ使用量の増加、挙動の重さ、発熱などの複数症状がある場合はウイルス感染の可能性が高いでしょう。
アプリやカメラが勝手に起動する
ウイルスに感染すると、アプリやカメラが勝手に起動され、気づかないうちに撮影されたり、位置情報を抜き出されたりすることがあります。
ウイルスがスマホ内にバックドアと呼ばれる侵入口を作ると、攻撃者が遠隔操作でスマホのカメラアプリを勝手に起動し、撮影した情報を外部のサーバーへ転送することも可能です。つまり、ウイルスに感染すると、スマホのカメラやマイクなどが攻撃者に盗撮や盗聴のツールとして悪用される可能性があるということです。スマホの持ち主だけでなく、その周囲の人のプライバシーまで侵害される恐れがあります。
スマホ画面に出るウイルス感染の警告は本物?
Web検索をしていると、スマホ画面に突然「ウイルスに感染しました」などの警告が表示されることがあります。ほとんどの場合、これらは警告ではなくあくまで広告です。実際にスマホがウイルスに感染しているわけではありません。
しかし、ウイルスに感染していないからといって無害というわけではなく、焦ってこの広告をクリックしたり、その先で勧められるソフトウェアやアプリをインストールすることで、ウイルスに感染したり、個人情報を抜き取られてしまう恐れがあります。基本的に不用意な警告表示はクリックせず、万が一クリックしてしまったとしても、インストールや個人情報の入力画面には進まずにすぐにブラウザを閉じるようにしましょう。
ただし、スマホにインストールしているセキュリティソフトやアプリからの警告であれば、本当にウイルスに感染している可能性があります。放置せずにすぐに確認しましょう。
スマホのウイルス感染を放置することで起きるトラブル
ウイルス感染を放置すると、さまざまなトラブルに発展します。ここでは主な4つのトラブルについてご紹介します。
スマホ内の個人情報が漏えいする
スマホには、名前や住所、電話番号、位置情報などさまざまな個人情報が登録されています。ウイルス感染を放置すると、これらの個人情報が漏えいしてしまう可能性があるでしょう。
実際に住んでいる場所が第三者に特定されれば、防犯上のリスクにもなりえます。さらに電話帳や写真などから、自分以外の個人情報が漏えいすれば、被害はさらに拡大してしまうでしょう。
スマホのカメラには位置情報を記録する機能があるため、漏えいした画像をSNSなどに投稿されれば不特定多数の人に位置情報や行動範囲を知られてしまう恐れもあります。
身に覚えのない金額を請求される
ウイルス感染によって、遠隔操作でスマホを勝手に操作されたり、クレジットカード情報を悪用されたりすることで、身に覚えのない金額を請求される恐れがあります。
場合によっては、ロックをかけたり、データを暗号化したりしてスマホを使用できない状況にされたうえで、身代金を要求されることも。このようなウイルスは「ランサムウェア」と呼ばれており、ロックの解除と引き換えに金銭を要求するのが特徴です。ただし金銭を支払ったとしてもロックが解除される保証はないので、セキュリティ対策ソフトや複合ツールを使用してウイルス自体を駆除する必要があります。
SNSやメールのアカウントが乗っ取られる
スマホでログインしているSNSやメールのログイン情報が漏えいすると、アカウントを乗っ取られ、知らないうちに投稿やメール送信される恐れがあります。
なかには、SNSのフォロワーや電話帳に登録された人に対して、持ち主になりすましたメッセージを送ることで、人間関係に取り返しのつかない悪影響が及ぶことも。また、SNSやメールのログイン情報を変えられてしまうと、本来の持ち主が各アカウントにログインできなくなってしまいます。その場合は、各SNSやメールシステムのヘルプセンターに問い合わせて復旧の手続きを行いましょう。
スマホを通して盗撮・盗聴される
遠隔操作でスマホの録音・録画機能を使用されると、知らず知らずのうちに生活が筒抜けになってしまいます。職場やリアルタイムの位置情報など、スマホには登録されていない細かい個人情報まで特定されてしまう原因になるでしょう。
また、録音・録画の手段はカメラアプリだけとは限りません。SNSや画像加工アプリなどの遠隔操作により、一見カメラが起動していなくても盗撮されている可能性は十分あります。
スマホがウイルスに感染したかも?と思ったときの対処法
スマホの動作が重くなったり、身に覚えのないアプリがインストールされていたりして、ウイルスに感染したのではと不安に感じたら、早めの対処が肝心です。すぐに取れる4つの対処法をご紹介します。
ネットワークから切断する
ウイルスはネットワーク経由で送られてくることが多いので、まずはスマホをネットワークから切断することが大切です。
Wi-Fi経由でネットワークに接続している場合は、まず、Wi-Fiを切断します。次にモバイルデータ通信でのアクセスもできなくするために、機内モードに設定しましょう。機内モードは、iPhoneであればコントロールセンター、Androidであればクイック設定パネルを開いて、機内モードのアイコンをタップすることで設定できます。
原因と考えられるアプリやファイルを削除する
ウイルス感染の原因となったアプリやファイルがわかっている場合は、すぐに削除しましょう。App Store、Google Playストアといった公式のアプリストア以外でアプリをインストール後、感染と考えられる症状が発生した場合は、アプリに原因があるケースが多いです。
何らかの理由で削除できない場合は、ホーム画面からではなく設定アプリのアプリ一覧からアンインストールを試してみましょう。アンインストールできない場合は、アプリストアのヘルプセンターに問い合わせが必要です。
Androidスマホの場合、アプリごとの権限によってアンインストールできない状態になっている可能性もあります。以下の手順に沿って権限を変更してみましょう。
- 「設定」アプリから「ロック画面とセキュリティ」をタップする
- 「機器管理機能」をタップし、一覧からアンインストールしたいアプリの✓を外す
- 「この端末管理アプリを無効にする」をタップする
パスワードを変更する
パスワードの変更はウイルス除去に向けた対処法ではありません。しかし、ウイルスの感染によって、端末に保存されているログイン情報が外部に漏れた場合に、第三者による無断ログインを防ぐために欠かせないプロセスです。特に優先度の高い、クレジットカードやスマホ回線、SNSなどのパスワードは、ウイルス感染が疑われた早い段階で変更しておきましょう。
セキュリティをより強固にするために2段階認証を導入するのもおすすめです。ログインIDとパスワードに加えて、他デバイスを通した本人確認が必要なので、持ち主の意図しないログインをブロックできます。
セキュリティ関連サービスを契約中の携帯電話会社に相談する
各携帯電話会社が提供しているセキュリティ関連サービスに契約している場合は、定められた方法に従って、各社の窓口などへ相談しましょう。
この際、他の手段でどうしても解決できない場合は、スマホを初期化する可能性もあります。初期化によってウイルスは駆除できますが、スマホのデータもすべて消去されてしまうので、ウイルスの感染対策と並行して定期的にバックアップを取っておくようにしましょう。
スマホがウイルスに感染するルート
- 公式ストア以外でのアプリのインストール
- 迷惑メール・SMSの添付ファイル
- 不正なサイトや広告のリンク
- 公共の場所のUSBポート・ケーブル、フリーWi-Fi
Androidスマホでは、Google Playストア以外の非公式ストアからもアプリをダウンロードできてしまいます。非公式ストアでは掲載アプリの審査がないケースが多く、アプリ経由でのウイルス感染が発生する恐れがあります。
さらに、迷惑メールやSMSの添付ファイルを開くことで、ウイルスに感染するケースも少なくありません。メール同様、意図しないタイミングで表示されたサイトや広告へのリンクにも注意が必要です。
カフェなどの公共の場所のUSBポートやケーブル、フリーWi-Fiは便利ですが、誰でも利用できるという特性上、ウイルス感染や情報漏洩のリスクがあります。スマホにセキュリティソフトを入れていないのであれば、個人情報のやり取りは控えた方がよいでしょう。
スマホをウイルスから守るための事前対策
スマホをウイルスに感染させないためには、日頃の対策が大切です。事前に行うべき対策について6つのポイントで解説します。
OS・アプリを定期的にアップデートする
スマホのウイルス感染を防ぐためには、OSやアプリの定期的なアップデートが効果的です。OSやアプリは新しいバージョンを出すことで常にセキュリティを改善しているので、最新の状態を保つことで既知のウイルスに対する弱さをカバーできます。
万が一、現在使用している機種が最新のOSに対応していないのであれば、機種変更も視野に入れましょう。OSのアップデートによるセキュリティの更新ができないと、ウイルスへの感染リスクが高まってしまいます。
セキュリティソフト・アプリを導入する
ウイルス対策用のセキュリティソフト・アプリをスマホ内にインストールしておくと、不正なサイトをブロックしたり、アプリの不審な動きを検出したりすることができます。未然にウイルスの感染を防ぐだけでなく、万が一、感染してしまった場合のウイルス駆除に効果がある点もポイント。
各携帯電話会社が独自のアプリやサービスを提供していることもあるので、この機会に調べてみましょう。
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公式ストア以外でアプリをダウンロードしない
原則、App StoreやGoogle Playストアといった公式ストア以外では、アプリのダウンロードを避けましょう。
公式ストアでは、各社の厳選な審査を通過したアプリのみが公開されています。しかし、非公式のアプリストアでは基本的に審査がないため、ウイルス感染のリスクがある品質が低いアプリもインストールできてしまいます。より多くのアプリに出会えるという点では、非公式のアプリストアは魅力的ですが、安全性の観点でいえば避けた方がよいでしょう。
怪しいメールや添付ファイル、URLは開かない
身に覚えのない差出人からのメールは、原則開かないようにしましょう。あたかも有名企業が差出人かのようなメールアドレスや文面で送られてくることもありますが、心当たりがなければむやみに開かず、似たような被害がないか、一度インターネットで調べてみるのがおすすめです。
万が一、怪しいメールやその添付ファイル、URLを開いてしまった場合は、セキュリティソフトでスキャンしてスマホがウイルス感染していないかすぐに確認しましょう。
接続するフリーWi-Fiは精査する
フリーWi-Fiは、セキュリティソフトをインストールしていない場合は利用を避けた方が安全です。特に「暗号化されていない」、「提供元がわからない」フリーWi-Fiスポットには、絶対に接続しないようにしましょう。暗号化されているWi-Fiスポットには、Wi-Fi名に鍵マークがついています。
また、フリーWi-Fiを利用する場合は、個人情報やパスワードの入力が必要な操作は避け、「https」から始まるサイトだけを見るようにしましょう。「https」は、「http」から始まるサイトと異なり、サイトとスマホ間でのやり取りを暗号化してくれるので、安全性が高いといえます。
バックアップを定期的に行う
ウイルスからスマホやスマホ内の個人情報を守るための最終的な方法が初期化です。
ウイルス感染によってスマホを自由に操作できなくなってからではバックアップは取れません。もしウイルス感染後にバックアップを取れたとしても、そのデータがウイルスに感染している可能性があるので、ウイルス対策ソフトやアプリでのチェックが必要です。
平常時から定期的にバックアップを取っておけば、初期化後にデータを復元できるので、初期化へのハードルが下がり早期解決につながるでしょう。
スマホのウイルス感染についてよくある質問
スマホのウイルス感染に関するよくある質問をまとめました。ここまでの内容で疑問が思い浮かんだ人は参考にご覧ください。
Q. ウイルス感染でよく耳にするマルウェアとは?
A. スマホやスマホユーザーに被害を与えることを目的としたソフトウェアのことです。
マルウェアには、ランサムウェア、ワーム、トロイの木馬などさまざまな種類があります。主なマルウェアの特徴は以下の通りです。
種類 | 概要 |
---|---|
ランサムウェア | スマホ内のデータを暗号化し、復号化の鍵と引き換えに身代金を要求するマルウェア。 |
スケアウェア | 偽のセキュリティ警告やウイルス検出を表示し、ユーザーに不要なソフトウェアを購入させることで金銭を騙し取るマルウェア。 |
スパイウェア | 持ち主の知らない間にスマホ内の個人情報を盗み出して、外部に転送するマルウェア。 |
アドウェア | 広告を強制的に表示し、ブラウジングの邪魔をするマルウェア。 |
ワーム | 自己複製を行い、同じネットワークに接続する他の端末にも感染を拡大させるマルウェア。 |
トロイの木馬 | 正当なソフトウェアのように見せかけてインストールさせ、ウイルスが侵入するのを手助けするマルウェア。 |
Q. Webサイトやアプリが安全か確認する方法はある?
A. セキュリティソフトを利用すれば、ウイルススキャンによりWebサイトやアプリの安全性を確認できます。
ただしセキュリティソフトは既知のウイルスのデータをもとに、ウイルススキャンを行うので、最新のウイルスを100%検出できるとは限りません。
Webサイトであれば、アドレスバーに表示される鍵アイコンをクリックすることで表示されるセキュリティ証明書やサイト内のプライバシーポリシーも確認しましょう。アプリであれば、ダウンロード・レビュー数、アップデートの頻度の多さが安全性に比例している傾向にあります。
スマホのウイルス感染は未然に防ぐための対策が大切!
スマホがウイルスに感染すると、バッテリーの消耗が早くなる、動作が重くなるなどの症状が現れます。放置していると、個人情報が漏えいしたり、スマホが使えなくなったりとさまざまなトラブルを引き起こすので、気づいた段階で対処することが大切です。またウイルス感染を未然に防ぐためには、感染ルートや怪しいサイトやアプリの特徴を理解し、事前に対策しておくことが欠かせません。
ウイルス感染を防ぐセキュリティソフトは携帯電話会社が提供していることも多いです。セキュリティ対策をしながらお得にスマホを利用したいのであれば、NUROモバイルがおすすめ。
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