白ロムとは?SIMフリー・赤ロム・黒ロムとの違いも解説
格安SIMへの乗り換えを検討しているとよく目にする「白ロム」。「赤ロム」「黒ロム」など似たような言葉もありますが、それぞれどのような意味があるのでしょうか。今回は、白ロムの意味はもちろん、特徴やおすすめするポイント、使用上の注意点などを網羅的にご紹介します。白ロム端末の購入場所や使い方も詳しく解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
白ロムとは?
白ロムとは「SIMカードが挿入されていない状態のスマホ」を指す言葉です。
SIMカードは契約者情報と端末を紐づける役割を果たしています。スマホはこのSIMカードが挿入されていないと携帯電話回線を利用した通話やデータ通信を利用できません。
白ロムは購入時点ではSIMカードが挿入されていないため、対応する携帯電話会社のSIMカードを自由に挿入して使用できる点が大きな特徴です。
キャリアで購入するスマホは、各キャリアのSIMカードが挿入された状態なので、白ロムというと中古端末を指すことが多いですが、メーカーで購入した新品端末を指すこともあります。
そもそも「ロム」とは?
「ロム(ROM)」とは、「Read Only Memory(リード・オンリー・メモリ)」の略で、データの保存領域を指す言葉として使われます。
一般的には「ストレージ」と呼ばれることが多く、アプリのデータや画像、動画を保存する場所としてのスマホ端末のことを指します。つまり白ロムとは、契約者情報が紐づけられていないまっさらな状態のスマホ端末という意味です。
スマホにおけるロムの大きさは「GB(ギガバイト)」で表され、この数字が大きいほどより多くのデータを保存できます。
白ロム・赤ロム・黒ロムの違い
白ロムとよく似た言葉に「赤ロム」「黒ロム」があります。どれもスマホ端末のことを指しますが、それぞれ以下のような違いがあります。
白ロム | SIMカードが挿入されていない |
赤ロム | SIMカードが挿入されていない ネットワーク利用制限がかかっている |
黒ロム | SIMカードが挿入されている |
赤ロムとは
赤ロムは、SIMカードが挿入されていない点では白ロムと共通していますが、「ネットワーク利用制限がかかっている」という点が大きな違いです。
ネットワーク利用制限中はスマホの通話機能やデータ通信が制限されているので、SIMカードを挿入しても通話やデータ通信は使えません。
黒ロムとは
黒ロムとは、私たちが普段使っている、SIMカードが挿入された状態のスマホを指します。
SIMカードによって端末と契約者情報が紐づいているので、そのままで通話やデータ通信を利用できる点が特徴です。
白ロムとSIMフリーの関係性
「白ロム=SIMカードが挿入されていないスマホ」と聞くと、同じく格安SIMへの乗り換えに際してよく耳にする「SIMフリー」との違いを疑問に思う方もいるかもしれません。
しかし、白ロムが「SIMカードの挿入有無」を指す言葉であるのに対して、SIMフリーは「SIMロックの有無」を表しています。整理すると以下の通りです。
ロムの状態 | SIMロックの状態 |
---|---|
白ロム | SIMロックがかかっている |
SIMフリー(SIMロックがかかっていない・解除されている) |
SIMカードが挿入されていない端末のことを「白ロム」と呼び、さらにその端末にSIMロックがかかっていなければ「SIMフリー」となります。白ロムであっても、SIMロックがかかっていれば、特定のキャリアのSIMカードおよび通信回線しか使用できません。
SIMロックとは?
SIMロックは、特定の通信回線しか利用できないようスマホ端末に制限をかけることです。
例えば、ドコモで購入したスマホにSIMロックがかかっていた場合、そのスマホはドコモの回線でしか利用できません。よってドコモ系列のSIMカードしか挿入できないことになります。
一方で、SIMロックがかかっておらず、どのスマホ回線も利用できる状態のことを「SIMフリー」と呼びます。「移動端末設備の円滑な流通・利用の確保に関するガイドライン」の改正により、2021年10月以降に新品販売される端末は原則、SIMロックはかかっていません。
それ以前のSIMロックがかかった状態の端末は、SIMロック解除することで特定の通信回線以外も利用できるようになります。
白ロムのおすすめポイント
白ロムのスマホがおすすめな理由としては以下の2点が挙げられます。
- 端末を比較的安価で購入できる
- キャリアで購入するよりも選べる機種が多い
まず、白ロムは中古スマホとして販売されていることが多いため、端末価格が安く、購入費用を抑えられます。同じ機種同士でも端末の状態によって値段が変化することもあるので、予算に合った端末を選びやすいでしょう。
また、キャリアでスマホを購入すると、現行の新しい機種しか選べないことが多いですが、白ロムは中古スマホまで候補に入るので選択肢の幅が広がります。
このように白ロムは選択肢が広く、予算や希望の機種をもとに比較的自由に選べる点が魅力といえるでしょう。
白ロムはこんな人におすすめ!
- 安くスマホを購入したい
- 幅広い選択肢からスマホを選びたい
- 携帯電話料金を節約したい
- 海外旅行・出張時にスマホを使用したい
- スマホを2台持ちしたい
スマホを購入する際、「価格」と「機種」を重視したい方は、安くて選択肢が豊富な白ロムがおすすめです。
また、SIMフリーの白ロムであれば、自分好みの携帯電話会社と契約できるので、格安SIMを利用することで、月々の携帯電話料金を節約できる可能性があります。海外旅行・出張が多い人であれば、プリペイドSIMを利用することで、海外の通信回線にもスムーズに接続できるでしょう。
白ロムはWi-Fi環境があればインターネットに接続できるので、ポケットWi-Fiやデザリング機能を利用して、2台目のサブスマホとして利用する方法もおすすめです。
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白ロムの主な購入場所
- スマホの中古販売サイト
- 家電量販店などの実店舗
- 携帯電話会社の中古販売窓口
- リサイクルショップ
- フリマ
- オークション
白ロムは、基本的に実店舗およびネットの両方で購入できます。
劣化具合を細かく確認したい場合や、できるだけ安い端末を購入したい場合は、実機を触れる実店舗を利用しましょう。傷の有無や価格にそこまでこだわらない場合は、信頼できるショッピングサイトでネット購入してもよいでしょう。
ただし、どの方法においても検品体制が整っている場所で購入しないと、赤ロムのリスクがあるので注意が必要です。
白ロムを選ぶ際のチェックポイント
具体的に白ロムはどのように選べばよいのでしょうか。チェックしたい7つのポイントをご紹介します。
「赤ロム(ネットワーク利用制限)」状態でないか
赤ロムのリスクは、事前に調べて確認することで避けられます。
ネットワーク利用制限がかかっているかは、各キャリアが設けている確認ページにアクセスして、端末の「IMEI(製造番号)」を入力することで確認可能です。
「ドコモ」のネットワーク利用制限携帯電話確認ページ |
「au」のネットワーク利用制限携帯電話確認ページ |
「ソフトバンク」のネットワーク利用制限携帯電話確認ページ |
IMEI(製造番号)は以下の方法で確認できます。
iPhone | ① 設定アプリを開く ②「一般」>「情報」の順でタップする ③下にスクロールし、「IMEI」の欄に書かれた番号を確認する |
Android | ① 設定アプリを開く ②「デザイン情報」をタップする ③ 「IMEI」の欄に書かれた番号を確認する |
アクティベーションロックがかかっていないか
iPhoneの場合、購入した端末で「アクティベーションロック」という機能がオンになっていると、購入しても初期設定ができません。アクティベーションロックは盗難や紛失時に他人に使用されないようにするためのもので、前所有者にしか解除できないため、購入後にロックの存在に気づいても自分では解除できないことがほとんどです。
ロックの有無は電源を入れればすぐにわかるので、販売店側が動作確認していれば、アクティベーションロックについては記載があるはずです。個人間取引でiPhoneを購入する場合は、購入前に端末の電源を入れ、アクティベーションロックがかかっていないことを確認してもらいましょう。
「SIMロック」は解除されているか
SIMロックがかかっていると、特定のスマホ回線のSIMカードしか使えません。購入後のSIMロック解除の手間を省くためにも、SIMロック解除済みの白ロムを選びましょう。
【設定から確認する場合】
iPhone | ①設定アプリを開く ②「一般」をタップ ③「情報」をタップ ④「SIMロック」の項目をチェックする |
Android | ①設定アプリを開く ②「端末(デバイス)情報」をタップ ③「SIMのステータス」をチェックする |
【キャリアに問い合わせる場合】
ドコモ | My docomo 電話(ドコモの携帯電話から:151、一般電話から:0120-800-000) |
au | My au 電話(0077-7023) |
ソフトバンク | My SoftBank チャット |
周波数帯(バンド)は何か
一部のAndroidスマホでは、最初に販売されたキャリア以外の通信回線と契約すると電波がつながりにくくなります。SIMフリーのスマホであっても、端末と契約する携帯電話会社の周波数帯(バンド)が合わなければ、スムーズに利用できない可能性があるので注意しましょう。
「ドコモ」の対応周波数帯一覧 |
「au」の対応周波数帯一覧 |
「ソフトバンク」の対応周波数帯一覧 |
SIMカードのサイズは何か
SIMカードにはいくつかのサイズがあり、スマホごとに挿入できるSIMカードのサイズが異なるため、購入する白ロムが契約したい携帯電話会社のSIMカードに適応するか確認する必要があります。
主なSIMカードは以下の4種類です。
現在は一番小さい「nanoSIM」が主流で、その他、スマホに合わせて切り取るサイズを調整できるSIMカードも多いです。
傷や水没の状態はどうか
白ロムを中古で購入する際は傷や水没の履歴などを必ずチェックしましょう。状態の悪いスマホは値段も安いことが多いですが、どんなに安くても満足に使えなくては意味がありません。
中古ショップであれば、スマホの状態に応じて、A・B・Cなどのランク付けがされていることが多いので、予算と照らし合せて参考にするとよいでしょう。
また、表面上はきれいで問題なく動作しているように見えても、水没経験があるスマホは早期に使えなくなるリスクが高いので購入は避けるのが無難です。
修理保証があるか
中古で購入する場合、メーカーや携帯電話会社での保証は原則受けられません。購入する中古ショップで保証が受けられないか確認しましょう。
特に中古スマホは、購入前の状態によっては突然、故障する可能性もあるので、故障時の保証内容や保証期間を確認し、納得したうえで購入しましょう。
白ロムの使い方
白ロムを普段使いするスマホとして利用したい場合の方法を解説します。行う手順はとても簡単で、以下2ステップのみです。
- 白ロムを初期化する
- 白ロムにSIMカードを挿し込む
中古の白ロムの場合、基本的には中古ショップ側で初期化や動作確認を行っていますが、稀に前所有者の情報が残っている可能性があります。セキュリティ面も考慮して念のため、再度、初期化したうえで利用するのがおすすめです。
あとは契約した携帯電話会社のSIMカードを挿入し、初期設定を行えば完了です。
白ロムについてよくある質問
白ロムについてよくある質問をまとめました。ここまでの内容で疑問が思い浮かんだ人は、ぜひ一度参考にご覧ください。
Q. スマホの「ネットワーク利用制限」とは?
A. スマホ回線を使った通話やデータ通信機能の利用を制限する仕組みです。
前の所有者が端末を分割購入している場合、その分割払いが滞った際に「ネットワーク利用制限」がかけられます。ネットワーク利用制限がかかると基本的には自力で解除できないので、購入前の段階で注意が必要です。
また現状はネットワーク利用制限がかかっていなくても、まだ端末の分割払いが残っており、今後支払いが滞る可能性があるケースもあります。各社の確認ページでは、利用制限中の場合「×」、今後、利用制限の可能性がある場合は「△」で示されます。△の端末も購入は避けた方が無難でしょう。
Q. 赤ロムになった場合の対処法は?
A. 利用者側でネットワーク利用制限は解除できないので返品しましょう。
ネットワーク利用制限は利用者側からの解除できないため、赤ロムのスマホを買ってしまった場合は返品してください。
フリマサイトやオークションなどの個人間取引だと、購入後の返品が難しいケースもあるので、購入前に自分で判断することが不可欠です。
白ロムは注意点を踏まえて選べば、お得に利用できるスマホ端末!
SIMカードが挿入されていない状態のスマホである白ロムは、幅広い価格・機種から選べる点、好きな携帯電話会社と契約できる点などメリットが多くあります。しかし、中古品を購入するケースが多いため、赤ロムや端末・バッテリーの劣化などを確認せずに選んでしまうとリスクが高まります。ご紹介したポイントを踏まえて、ぜひお得に利用できる白ロムを見つけてくださいね。
白ロムはSIMロックや周波数帯(バンド)などの条件をクリアすれば、自分好みの携帯電話会社のSIMカードを入れることができます。格安SIMと契約すれば、携帯電話料金を抑えることもできるでしょう。
NUROモバイルは、格安で使える携帯電話会社の中でも、月額330円から利用可能な「使い方に合わせて選べる料金プラン」やデータ繰越やパケットギフトなどで「ムダなくデータ容量をやりくりできるサービス」が特徴です。
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