「格安SIMに興味があるけど実際どういうものかよくわからない」と感じている人も多いのではないでしょうか。本記事では、格安SIMが安く利用できる理由やメリット・デメリット、選び方のポイント、乗り換え手順をわかりやすく紹介します。大手携帯会社との違いを知り、自分に最適なスマホプランを選ぶための参考にしてください。

格安SIMとは？

格安SIMとは、ドコモ、au、ソフトバンクといった大手携帯電話会社に比べて、安い料金で利用できるSIMカードを指します。格安SIMカードを提供する事業者は、「MVNO（仮想移動体通信事業者）」と呼ばれます。

たとえば、大手携帯電話会社で購入したスマホに挿入するSIMを格安SIMに変更すれば、月額料金を抑えてスマホを利用することが可能です。

最近では、大手携帯電話会社も安い料金プランを提供しており、「格安SIM」は単にMVNOのSIMを指す言葉として認識されつつあります。

そもそもSIMカードとは？

SIMカードとは、スマホ内に挿入されるICカードのことで、契約者の識別番号や電話番号、メールアドレスなどの情報が記録されています。SIMカードをスマホに挿入することで、通話やデータ通信を利用できるようになります。スマホ本体はそのままで、SIMカードだけを別の事業者に乗り換えることも可能です。

近年では、物理的なSIMカードが不要な「eSIM」も登場しています。eSIMは、スマホ本体に情報をダウンロードするだけで利用できるため、従来のSIMカードよりも手軽で便利な選択肢として注目されています。

以下の記事でSIMの種類について理解していきましょう。

SIMの種類について分かりやすく解説！

格安スマホと格安SIMの違い

格安SIM	SIM単体
格安スマホ	格安SIMとスマホ本体のセット

格安SIMはSIM単体を指し、格安スマホは格安SIMとスマホ本体がセットになったものを指します。なお、格安スマホは価格が安いスマホを指すわけではありません。格安SIM自体を格安スマホという場合もあるため、定義はあいまいともいえます。

格安スマホとは？

格安SIMが安くサービスを提供できる理由

格安SIMは、自社で通信設備を持たず、大手携帯電話会社の通信設備を借りてサービスを提供しているため、膨大な設備投資が不要です。通信設備のレンタル料はかかりますが、自社で通信設備を保有するよりもコストを抑えられます。

さらに、格安SIMは店舗を持たずオンラインで運営することが主流となっており、店舗運営費や人件費を削減しています。これらの理由により、消費者にとって魅力的な安い料金でサービスを提供することが可能です。

格安SIMのメリット

格安SIMに切り替えることで、月額料金がぐっと抑えられるだけでなく、ほかにもメリットがあります。ここでは、格安SIMのメリットを解説します。

月額料金が安い

格安SIMの最大のメリットは、月額料金の安さです。プランによっては、大手携帯電話会社と比べて数千円以上安くなることもあります。

通話をあまりしない人やデータ通信の使用が控えめな人にとって、格安SIMは非常にコストパフォーマンスが高い選択肢です。

大手携帯電話会社と同じエリアで電波がつながる

格安SIMは、大手携帯電話会社の回線を借りてサービスを提供しているため、対応エリアは大手携帯電話会社と同じです。

生活圏や旅行先でも大手携帯電話会社と同じエリアで電波がつながり、エリアが狭くなる心配はありません。

料金プランがシンプルでわかりやすい

格安SIMの料金プランは、シンプルでわかりやすいのが特長です。複雑な割引条件やオプションが少なく、基本料金に必要なサービスを追加するだけで利用できます。

そのため、プラン選びで迷うことなく、自分に必要なサービスだけを選んで使える点が魅力です。

小容量プランが充実している

格安SIMは、小容量プランが充実している点も大きなメリットといえます。データ通信をあまり使わない人や、Wi-Fi環境がある場所でメインに使用する人にとって、1GBや3GBといった少ないデータ量のプランを選べるのは嬉しいポイントです。

これにより、必要以上に高額なプランを契約することなく、無駄な出費を抑えられます。

お試しプランを提供している携帯電話会社（MVNO）もある

格安SIMを提供する携帯電話会社（MVNO）には、お試しプランを提供しているところもあります。短期間だけ使用して使用感を確認できるため、格安SIMが初めての人も気軽に試しやすいでしょう。

お試しプランは通常のプランよりさらに安いです。NUROモバイルでは、月額330円から利用できるお試しプランを提供しています。

格安SIMのデメリット

格安SIMには多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。通信速度や支払い方法など、使用環境や利用者によっては不便に感じる点もあるため、事前に確認しておきましょう。

手続きがオンラインに限定されることが多い

格安SIMの契約や変更手続きは、主にオンラインで行われることが多いです。そのため、インターネットに不慣れな人や、対面でのサポートを希望する人にとっては不便に感じることがあります。

また、トラブルが発生した際に直接相談できる窓口がないことが、不安要素となることもあります。

クレジットカード以外の支払い方法がない場合が多い

多くの格安SIMでは、支払い方法がクレジットカードに限定されています。そのため、クレジットカードを持っていない人にとっては不便に感じることがあります。

一部の格安SIMではデビットカードや口座振替が利用できる場合もあるため、契約前に支払い方法を確認するとよいでしょう。

大手携帯電話会社と比べて通信速度が不安定になることがある

格安SIMは大手携帯電話会社の回線を借りてサービスを提供しているため、通信速度が不安定になることがあります。特に通勤・通学時間帯や昼休みなどの混雑時には、回線が込み合い、通信速度が低下する可能性があります。

契約前に口コミなどを参考に、各社の通信速度を比較して選ぶとよいでしょう。

災害時に一部利用できないサービスがある

格安SIMは、災害時でも通話やデータ通信が利用可能です。ただし、災害時の通話は音声通話付きSIMを契約している場合に限られます。また、格安SIMでは災害用伝言板が利用できない点に注意しましょう。

さらに、スマホによってはJアラートに対応していない場合もあるため、代わりに防災速報アプリを活用すると安心です。

携帯電話会社からメールアドレスがもらえない

格安SIMは「@docomo.ne.jp」「@softbank.ne.jp」「＠ezweb.ne.jp」といった携帯電話会社からのメールアドレスが基本的には付与されません。

そのため、メール機能を利用するには、Gmailのような他社のフリーメールサービスもしくは、キャリアメールの持ち運びサービスを利用する必要があります。

キャリアメール持ち運びサービスを利用すれば、利用中のキャリアメールを格安SIMへ引き継げます。なお、持ち運びサービスを利用するには携帯電話会社を解約後、31日以内の手続きが必要です。また、キャリアメール持ち運びサービスは有料ですのでその点も注意が必要です。

格安SIM・大手携帯電話会社どちらが向いている？

格安SIMが向いている人	大手携帯電話会社が向いている人
・月額料金を抑えたい人	・毎月のデータ使用量が大きい人
・データ容量の小さいプランを利用したい人	・なるべく速い通信速度を求める人
・スマホを2台持ちしたい人	・店舗でのサポートを受けたい人

格安SIMは、とにかく月額料金を抑えたい人や固定費の見直しを検討している人、使用するデータ通信量が少ない人におすすめです。主に自宅や職場のWi-Fiを利用し、外出時に少しだけデータ通信を行う人には、小容量プランが適しています。また、スマホを2台持ちしたい場合にも格安SIMが向いています。

スマホ2台持ちのメリットとは？

一方、格安SIMはすべての人に向いているわけではありません。たとえば、毎月のデータ使用量が多い人や、通信速度を重視する人は大手携帯電話会社が向いています。また、トラブルが発生した際に対面でのサポートを求める人も、大手携帯電話会社を選ぶと安心して利用できるでしょう。

格安SIMと大手携帯電話会社のどちらが向いているかは、利用者の使用スタイルによります。自分の使用スタイルに合わせて最適な選択をしましょう。

格安SIMを選ぶときの6つのポイント

格安SIMを選ぶ際は、上記6つがポイントを確認しましょう。回線によって対応エリアが異なるため各携帯電話会社（MVNO）のWebサイトで対応している回線やエリアを確認し、自分の利用環境に適したものを選ぶ必要があります。

各社が提供するキャンペーンを活用すれば、さらにお得に契約できます。キャンペーンのタイミングを狙うのもよいでしょう。また、海外に行く機会が多い人はeSIM対応のものがおすすめです。

eSIMとは？メリット・デメリットを解説

なお、格安SIMの選び方は以下の記事でより詳しく解説しています。どの格安SIMを選ぶか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。

どこの格安SIMサービスがいい？選び方を解説！

格安SIMへの乗り換え手順

ここでは、格安SIMへの乗り換え手順をステップ別に詳しくご紹介します。

1.乗り換え先の携帯電話会社（MVNO）を決める

まず、どの携帯電話会社（MVNO）に乗り換えるか決めましょう。携帯電話会社（MVNO）によって月額基本料金や料金プランの種類はさまざまであるため、自分に合ったものを選ぶことが大切です。SIMのタイプも、音声通話の有無、SMS機能の有無なども異なります。また、データ容量や独自のオプションなども多種多様です。

たとえば、NUROモバイルでは「SIMタイプ」「回線」「プラン」「オプション」を組み合わせて、ユーザーのニーズにぴったりの料金プランが選択できます。各携帯電話会社（MVNO）の魅力や特徴を調べた上で契約する会社を決めましょう。

NUROモバイルの使い方に合わせたおトクな料金プランはこちら

2.格安SIMで使用するスマホを選ぶ

新しくスマホを購入するのも、現在使用しているスマホをそのまま使ってもOKです。いずれのスマホを用意するにしても、スマホが乗り換え先のSIMカードに対応しているかを必ずチェックすることが必要です。

現在のスマホをそのまま使う場合：SIMロック解除が必要か確認

現在使用しているスマホをそのまま使う場合、スマホの「SIMロック」が解除されているかを確認しましょう。SIMロック解除されていない場合、SIMロック解除を行うことが必要です。ただし、 2021年10月以降に販売されたスマホなら基本的にSIMロックは解除されています。

SIMロックされているか確認するには？解除する方法も解説

新しいスマホを購入する場合：対応回線を確認

新しいスマホを購入する場合、利用したい回線に適したスマホを選ぶことで、スムーズに乗り換えができます。なお、NUROモバイルのようにドコモ・au・ソフトバンクの3つの回線に対応している格安SIMもあります。

3.乗り換え先の携帯電話会社（MVNO）と契約する

格安SIMを使用するスマホが決まったら、乗り換え先の携帯電話会社（MVNO）と契約を結びます。格安SIMはオンラインで契約申し込みを行うのが一般的ですが、携帯電話会社（MVNO）によっては店頭での申し込みが可能な場合もあります。契約には以下の書類等が必要になります。

契約の際、現在の電話番号を引き継ぎたい場合はMNP予約番号を利用して手続きしましょう。

MNP予約番号とは？

なお、MNPワンストップを利用すれば予約番号なしで乗り換えが可能で、手続きが簡略化されます。以下でMNPワンストップについて確認しましょう。

MNPワンストップとは？

4.乗り換え先のSIMカードを受け取りスマホにセットする

契約成立後、当日～数日後にSIMカードが届きます。現在のスマホを使用する場合は、古いSIMカードを抜き、新しいSIMカードをセットしましょう。新しいスマホを利用する場合も同様、新しいSIMカードをセットします。SIMピンが必要ですが、ペーパークリップなどで代用可能です。

なお、eSIMを利用する場合は物理的なカードは不要で、スマホに情報をダウンロードするだけで設定が完了します。

5.データ通信の設定（APN設定）を行う

SIMカードをセットしただけでは通信できないため、通信できるようにするための「APN設定」を行います。通常、SIMカードに必要な手順や情報などの説明書が添付されているため、説明書に沿って設定を進めましょう。

SIMカードとスマホをセットで購入した場合は、APN設定が済んでいるケースもあります。

6.基本動作（電話・インターネットが使えるか）を確認する

設定を終えたら、基本動作に問題がないか下記についてチェックしましょう。

Wi-Fi接続をオフにしたモバイル回線だけで接続できれば、正常に動作しています。異常があれば、すぐに契約先の携帯電話会社（MVNO）に連絡してください。

格安SIMの乗り換え手順をさらに詳しく解説！

格安SIMに関するよくある質問

Q.格安SIMはiPhoneでも使えるの？

ただし、機種によって対応状況が異なるため、契約前に動作確認端末をチェックするのが確実です。NUROモバイルの動作確認端末一覧も参考にしてください。

格安SIMでiPhoneを利用する方法は？端末一覧や乗り換えの手順を紹介

Q.格安SIMで5Gは使えるの？

携帯電話会社（MVNO）によって、5Gに対応した格安SIMやオプションが利用できます。契約を検討している携帯電話会社（MVNO）のWebサイトで5Gが利用できるか確認してみましょう。

NUROモバイルの5Gオプションとは？

Q.格安SIMはどこで契約できる？

MVNOのほとんどは店舗を持たず、オンラインでの契約が主流ですが、大手MVNOは店舗を持つところもあります。店舗の場合、MVNOの直営店のほかに家電量販店で契約可能です。

契約後に手厚いサポートを受けたい場合は、MVNOの直営店での契約をおすすめします。店舗に行けばその場で契約できるため、早く利用を始めたい人にも適しています。

Q.格安SIMでは今の電話番号をそのまま使える？

ただし、電話番号を引き継げるのは音声通話付きSIMの場合に限られます。データ通信専用SIMでは電話番号を引き継ぐことはできません。

格安SIMでも今の携帯番号を使える！乗り換え手順を解説

Q.格安SIMに乗り換える場合もデータ移行できる？

まずはデータのバックアップを取り、SIMカードを差し替えます。その後、新しいスマホでAPN設定を行い、バックアップからデータを移行します。手順をしっかり確認すれば、自分でも簡単に移行可能です。

格安スマホ(SIM)は機種変更できる？データ移行手順を解説

格安SIMで賢く節約！自分に合ったプランで快適なスマホライフを

格安SIMは、月額料金を大幅に抑えつつ、自分に合ったプランを選べる魅力的な選択肢です。本記事では、格安SIMの基本からメリット・デメリット、選び方、乗り換え手順までを詳しく解説しました。この記事を参考に、自分にぴったりの格安SIMを見つけ、お得で快適なスマホライフを送りましょう。

NUROモバイルは、格安で使える携帯電話会社の中でも、月額330円から利用可能な「使い方に合わせて選べる料金プラン」やデータ繰越やパケットギフトなどで「ムダなくデータ容量をやりくりできるサービス」が特徴です。

そのほか契約プランによっては、下記サービスが利用できます。

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2023年5月30日 2025年3月26日