スマートフォンを使いたいと思って、なんとなくiPhoneからはじめてみた…という方もいるでしょう。
昔は選択肢がそれほどなかったスマートフォンも、今では種類もサービスもさまざまあります。賢く選べば、お気に入りの一台をいまより安い料金で使えるかもしれません(そんなオトクな使い方やサービスを、このサイトでは紹介していきますよ!)。
今回は「iPhoneじゃないスマートフォンに乗り替えてみようかな」と考えるあなたのために、知っておくと慌てずに済む、いろいろなデータを移行するための簡単な方法をまとめてみました。
そもそも、iPhoneとそうじゃないスマートフォンって何がちがうの?
大きく違うのは、スマートフォンを動かしているシステムのちがいです。このシステムをOS(オペレーションシステム)と呼びます。
スマートフォンに使われるシステムはいくつかありますが、代表的なものは2種類。まずは、iPhoneを動かしている「iOS(アイオーエス)」。そして、このサイトでもオススメしているスマートフォンに使われている「Android(アンドロイド)」です。
iOSは、iPhoneと同じくアメリカの企業・Appleが開発したもの。Androidは、検索サイトで有名なアメリカの企業・Googleが開発したものです。つくった企業が異なることもあって、機能の呼び方や使えるアプリにもちがいがあるわけです。
そこで今回は、iPhoneからAndroidを使ったスマートフォンへ乗り換えることを前提に、「連絡先やカレンダー」「写真や動画」「音楽データ」、それからもはや生活になくてはならないレベルの「LINEのスタンプやトーク履歴」の移行について紹介していきます。
※この記事で書かれている方法は2015年5月20日現在のものです。データの移行は自己責任でお願いいたします。
連絡先と写真:アプリ『JSバックアップ』とクラウドストレージを使う
移行のための方法はさまざまありますが、データ移行が簡単に行えるアプリ『JSバックアップ』を活用するとシンプル。
移行の際、ウェブ上にある登録制のデータ置き場(クラウドストレージと呼びます)を利用するので、会員登録をする手間だけが発生しますが、それ以外はすべてアプリだけで済むので簡単です。ただし、たくさんの写真や動画を移行しようとすると通信量も大きくなってしまうので、Wi-Fiに接続して行うのがオススメです!
大まかな手順は以下の通り。
- クラウドストレージの「Dropbox」でIDとパスワードを設定して会員登録し、サービスを使えるようにしておく(※大事なデータなので、IDとパスワードは他人に教えたり簡単すぎる文字列で設定したりしないように!)
- iPhoneにiOSアプリ『JSバックアップ』をダウンロードする
- アプリを起動し、「バックアップ」からバックアップしたいデータを選び、保存先で「Dropbox」にする。Dropboxで設定したIDとパスワードを求められたら入力し、「許可」を選択。その後、「スタート」を押すとバックアップが始まる。
- 新しいAndroidスマートフォンを契約して用意する(解約や乗り換えの注意点は、また別の記事で詳しく紹介します!)
- Androidスマートフォンで、Androidアプリ『JSバックアップ』をダウンロードする
- アプリを起動し、「復元」を選ぶ。「バックアップ先」をDropboxにして、Dropboxで設定したIDとパスワードを求められたら入力する。移行したいデータが選択できていることを確認し、「スタート」を押すと、データの移行が始まる。
ちなみに、「画像や動画のデータはいらず、連絡先とカレンダーだけ移せればいい!」という時には、『JSバックアップ』の「かんたんデータ移行」機能を使えば、Dropboxの会員登録も不要で移行できます。
詳しい手順などは、JSバックアップのサイトを参考にしてみてください。
音楽データ:パソコンを使う or 再ダウンロードする
音楽データは「どのようにしてiPhoneに取り込んだか」によって、移行する手順が少しだけ異なります。
- iTunes Storeで買った音楽データ
必要なもの:パソコン、Androidとパソコンをつなぐケーブル
- パソコンに「iTunes」がインストールされていない場合は、ダウンロードして、インストールしてください
- iTunesが移動したら、iPhoneで使っているApple IDとパスワードを入力してサインイン
- 移行したい音楽データを選択して、デスクトップなどに作成したフォルダにドラッグ&ドロップでコピーする
- 新しいAndroidスマートフォンを契約して用意したら、ケーブルでパソコンとつなぐ。スマートフォンがパソコンに認識され、スマートフォンの内部にアクセスできるようになります。内部フォルダの「Music」に(3)で移した音楽データをコピーする。
- CDなどから取り込んだ音楽データ
必要なもの:パソコン、Androidとパソコンをつなぐケーブル
- 取り込んだ際に使ったソフトウェアによって、音楽データが保管されている場所が異なるため確認します。たとえば、iTunesを使っている場合は、「ミュージック」フォルダの「iTunes」>「iTunesMedia」>「Music」内に入っています。
- 新しいAndroidスマートフォンを契約して用意したら、ケーブルでパソコンとつなぐ。スマートフォンがパソコンに認識され、スマートフォンの内部にアクセスできるようになります。内部フォルダの「Music」に(1)で確認した音楽データをコピーする。
- iTunes Store以外の配信サイトで買った音楽データ
必要なもの:特に無し(通信量が大きいので、WiFi接続できるとよいでしょう)
多くの音楽配信サイトはアカウントとパスワードで管理されており、サイト上から再ダウンロードができるはずです。新しいスマートフォンでサイトにアクセスしてダウンロードするか、「CDなどから取り込んだ音楽データ」の手順と同じく、パソコン上に保存した配信サイトで買ったデータをスマートフォン内部にコピーしてください。
LINEなどのアプリ:再ダウンロードして設定する
最初の方で説明したとおり、iPhoneとAndroidはOSが違います。そのため、動くアプリも異なります。中にはiPhoneでだけ動くというものも多いのですが、私たちが日常的に使う『LINE』や『Twitter』などのアプリは、どちらのOSでも動くものが用意されているのが一般的です。
新しいAndroidスマートフォンを用意したら、「Google Play」(iPhoneの時に使ったApp Storeのように、アプリをダウンロードできるサービス)から、欲しいアプリを1つずつダウンロードしていきましょう。
ただし、アプリ内部のデータ(ゲームのセーブデータや、電子マネーの残額など)については、それぞれのアプリで設定が異なるケースが多いため、アプリのヘルプを参照してください。中には、iPhoneの解約前に移行設定をしておかないと、スムーズに行かなかったり、データが消えてしまったりするものもあるので注意が必要です。
- LINEのスタンプやトーク履歴はどうなる?
連絡手段としてすっかり当たり前になったLINEについては、結論から言うと「スタンプ、連絡先、ホーム/タイムラインの内容は引き継げるけれど、過去のトーク履歴(写真も含む)は移行できない」のです。
LINEのアカウントを引き継ぐためには、iPhoneの解約前に「メールアドレス登録」か「Facebookアカウント認証」を行う必要があります。また、電話番号も変更になってしまう場合は「PINコードの確認」も忘れずにしてください。
無事にアカウントが移行できたら、スタンプは再ダウンロードする必要があるのですが、料金はかかりません。移行できないトーク履歴はテキストファイルとして書き出すことはできますので、大事な思い出のトークがあるようなら、こちらも解約前に保存を済ませておきましょう。
※ 最新のLINEアカウント引き継ぎ手順はこちらの記事で紹介しております。(2016年5月時点)
これらの詳しい手順は、LINEが公式ブログで紹介してくれています。
iPhoneからAndroidのデータ移行は面倒に思えるかもしれませんが、便利なアプリもありますし、手順に沿って進めていくだけのものが多く、それほど難しくはありません! これを機会に、最新スマートフォンへの乗り換えも検討してみてはいかがでしょう。